いっさつめ。
冷戦前後の通史をすっきりとまとめてくれています。その時代の世界情勢についての知識がすっからかんだったので読んでみました。
1989年というのは、我々平成生まれにとっては近代史の一ページなんですね。大学受験の世界史を勉強するとでてくるもの、という認識が強い。しかしあたり前のことですが、現代の世界のパワーバランスや諸問題を考えるにあたって冷戦時代を無視するのは不可能です。その点で自分たちの世代にはハンデみたいなものがあるのかなぁと常々。たとえテレビ越しでも、リアルタイムで湾岸戦争やベルリンの壁崩壊を観ていた人たちとは決定的に認識が違う。やっぱりどこか絵空事のように捉えてしまいがちな気がします。
そんなギャップを埋めたいという思いがあり読んでみた本書ですが、入門的な一冊となってくれたように思います。
にさつめ。
題名の通り、戦後の日本の安全保障政策を体系的に解説した一冊です。日本国憲法制定のプロセスから始まり、冷戦後の日米関係の模索まで。
時代によって、時の政治家によって、憲法解釈は本書で再三述べられているように「論理のアクロバット」がなされています。その複雑な解釈たちを非常にわかりやすく解説している点が個人的には一番参考になりました。
1997年に出版されたものなので、テロ関連については全くといっていいほど言及されてないのが残念です。ぜひ21世紀バージョンも出していただきたい!
人に薦められて読んだものですが、学術界での評価が非常に高いようですね。アマゾンでも古本しかありませんし、値段もやや高めだったり。大学の図書館にはちゃんとありましたが、こちらは「蔵書場所:地下一階」つまり入れないところにあるってことですよねーなんだこれ。
さんさつめ。
Twitterでちらほら話題になっているのを見かけたので。しかし一言でいってしまえば、なんの驚きもない。こういう人たくさんいそうだよねーという生ぬるい感想しかでてきませんでした。
レビューやコメントを見ていると、さもこのルポにでてくる人たちの価値観が衝撃的なもので、自分たちの価値観とはかけ離れていると思っている人が多いように感じます。
でも、それってどうなの?
むしろ、それくらいのことも想像つかないの?
自分たちの世代と今の世代がどれだけ違う世界に生きているか、その認識が甘いんじゃないですkげふんげふん。生意気言ってすみませんでした。
あとは読みかけの本が二冊ほど。日本帝国の申し子・地政学入門。読み終わったらまた書きます。